病棟の薬剤師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
35 歳女性。身長 150 cm、体重 45 kg。2 年前より潰瘍性大腸炎と診断され、処方1 の薬剤で治療していたが、症状が改善しないため今回入院して処方2 の薬剤が追加され2 週間の投与を受けた。しかし、症状は改善せず、腎機能が正常であることを確認の上、処方3 の薬剤の追加が検討されている。(処方1 )リアルダ錠 1,200 mg(注) 1 回4 錠(1 日4 錠)1 日1 回 朝食後(処方2 )プレドニゾロン錠5 mg 朝6 錠、昼2 錠(1 日8 錠)1 日2 回 朝昼食後(処方3 )フィルゴチニブマレイン酸塩錠 200 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後(注:1 錠中にメサラジン 1,200 mg を含有するフィルムコーティング錠)
病棟の薬剤師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 処方1 と処方3 の薬剤は併用禁忌であることを処方医に伝える。メサラジンとフィルゴチニブは併用禁忌ではなく、潰瘍性大腸炎の治療で併用されることがあります。
- ⑵ 処方2 と処方3 の薬剤は併用禁忌であることを処方医に伝える。プレドニゾロンとフィルゴチニブは併用禁忌ではありません。ただし感染症リスクの増大には注意します。
- ⑶ 間質性肺炎の既往歴を患者に確認する。JAK阻害薬では間質性肺炎が報告されており、既往歴を確認するのは適切な対応です。
- ⑷ 挙児希望の有無を患者に確認する。催奇形性のおそれから妊婦には禁忌で避妊も必要なため、挙児希望の有無を確認するのは適切です。
- ⑸ 卵アレルギーの有無を患者に確認する。フィルゴチニブには卵由来成分は含まれておらず、卵アレルギーの確認は必要ありません。
解説
正解は⑶と⑷です。フィルゴチニブはJAK1を選択的に阻害する薬で、間質性肺炎の既往がある患者では症状が悪化するおそれがあるため、既往歴を確認します。また動物実験で催奇形性が報告されており妊婦または妊娠している可能性のある女性には禁忌で、投与中と終了後一定期間の避妊が必要なため、35歳の女性患者には挙児希望の有無を確認します。メサラジンやプレドニゾロンとの併用は禁忌ではなく、卵アレルギーの確認も本剤には関係しません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成