この患者に推奨される抗菌剤はどれか。2つ選べ。
68 歳女性。痰を伴う咳、発熱、悪寒、息苦しさ、倦怠感を訴え、かかりつけ医を受診した。(身体所見)体温38.5 ℃、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)94%、心音 異常なし、呼吸音 左肺前胸部に水泡音、胸部X 線 肺浸潤影あり(検査所見)白血球数16,000/μL、CRP 4.8 mg/dL副作用歴 ペニシリン系抗生物質により発疹以上の情報から、市中肺炎と診断された。
この患者に推奨される抗菌剤はどれか。2つ選べ。
- ⑴ クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物配合錠アモキシシリンを含むペニシリン系薬で、ペニシリンによる発疹の既往がある患者には避けるべきです。
- ⑵ レボフロキサシン水和物錠レスピラトリーキノロンで、肺炎球菌や非定型病原体に有効なため市中肺炎に推奨されます。
- ⑶ ホスホマイシンカルシウム水和物錠ホスホマイシンは主に腸管感染症や尿路感染症に用いられ、市中肺炎の推奨薬ではありません。
- ⑷ カナマイシン一硫酸塩カプセルカナマイシンの経口剤は消化管からほとんど吸収されず、肺炎の治療には用いられません。
- ⑸ アジスロマイシン水和物錠マクロライド系で非定型病原体にも有効なため、ペニシリンが使えない患者の市中肺炎に用いられます。
解説
正解は⑵と⑸です。市中肺炎の外来治療では、肺炎球菌などの一般細菌に対するペニシリン系薬が基本ですが、この患者はペニシリン系抗菌薬で発疹の副作用歴があるため避ける必要があります。代わりに、肺炎球菌や非定型病原体にも有効なレスピラトリーキノロンのレボフロキサシンや、マクロライド系のアジスロマイシンが推奨されます。ホスホマイシンやカナマイシンは肺炎の経口治療薬として推奨されません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成