テルミサルタン錠は40 mg に減量され自覚症状は消失したが、血圧が160 /9…
65 歳男性。高血圧症及び気管支ぜん息に対して処方1 及び処方2 の薬剤を使用していた。(処方1 )パルミコート200 μg タービュヘイラー56 吸入(注) 1 本1 回1 吸入 1 日2 回 朝夕 吸入(注:ブデソニド1 回吸入量200 μg のドライパウダー吸入式ステロイド薬)(処方2 )テルミサルタン錠40 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)エプレレノン錠50 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 28 日分血圧が160/95 mmHg 前後で推移していたため、テルミサルタン錠を80 mg に増量した。数日後、患者はめまいや頭痛を自覚したため、再来院した。血圧を測定したところ92/66 mmHg と低値を示した。
テルミサルタン錠は40 mg に減量され自覚症状は消失したが、血圧が160 /95 mmHg まで上昇した。そのため、他の降圧薬を追加することになった。追加する薬物として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ プロプラノロール塩酸塩プロプラノロールは非選択的β遮断薬で、気管支平滑筋のβ2受容体も遮断して喘息発作を誘発するため、気管支ぜん息には禁忌です。
- ⑵ トリクロルメチアジドサイアザイド系利尿薬のトリクロルメチアジドはARBとの併用で降圧効果を高め、第一選択薬の一つです。
- ⑶ ベラパミル塩酸塩ベラパミルは非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬で、主に頻脈性不整脈に用い、降圧目的の追加薬としては一般的ではありません。
- ⑷ スピロノラクトンスピロノラクトンはエプレレノンと同じ作用機序で、併用すると高カリウム血症のおそれがあるため併用禁忌です。
- ⑸ アムロジピンベシル酸塩アムロジピンはジヒドロピリジン系Ca拮抗薬で、ARBとの併用に適し、喘息にも影響しません。
解説
正解は⑵と⑸です。テルミサルタン(ARB)に追加する降圧薬としては、サイアザイド系利尿薬のトリクロルメチアジドや、ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬のアムロジピンが適しています。この患者は気管支ぜん息があるため、非選択的β遮断薬のプロプラノロールは気管支収縮を起こすおそれがあり禁忌です。エプレレノンを服用中のため、同じミネラルコルチコイド受容体遮断薬のスピロノラクトンは高カリウム血症の危険があり併用禁忌です。ベラパミルは主に不整脈に用いる薬です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成