外科的手術時に用いられる薬物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
外科的手術時に用いられる薬物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 血液/ガス分配係数の大きい吸入麻酔薬ほど、麻酔の導入は速い。血液/ガス分配係数が小さい麻酔薬ほど血中に溶けにくく分圧が速く上がるため、導入が速くなります。
- ⑵ 最小肺胞濃度(MAC)の大きい吸入麻酔薬ほど、麻酔作用は強い。MACは小さいほど少ない濃度で効くことを示し、麻酔作用が強いことを意味します。
- ⑶ デクスメデトミジンは、アドレナリン α2 受容体を刺激することで、鎮痛及び鎮静作用を生じる。α2受容体を刺激して鎮痛及び鎮静作用を生じるので正答です。
- ⑷ チアミラールは、γ-アミノ酪酸GABAA 受容体のバルビツール酸結合部位に結合することで、意識消失を生じる。GABAA受容体のバルビツール酸結合部位に結合し意識消失を起こすので正答です。
- ⑸ ケタミンは、ヒスタミンH1 受容体を遮断することで、不動化(筋弛緩)を起こす。ケタミンはNMDA受容体遮断薬で、解離性麻酔を起こします。H1受容体遮断ではありません。
解説
正解は⑶と⑷です。デクスメデトミジンは選択的α2受容体刺激薬で、青斑核などに作用して鎮静作用を、脊髄などで鎮痛作用を示し、集中治療や処置時の鎮静に用いられます。チアミラールは超短時間作用型バルビツール酸系で、GABAA受容体のバルビツール酸結合部位に結合し、Cl⁻チャネルの開口時間を延ばして意識消失を起こします。吸入麻酔薬は血液/ガス分配係数とMACが小さいほど導入が速く、作用が強くなります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成