その後、父親の症状の悪化により家族の介護の負担が大きくなったため、薬剤師は家族に…
87 歳男性。独居。日常生活に不安があるとのことで、近所に住んでいる娘が相談のため健康サポート薬局を訪れた。娘によると、男性の身体状態は比較的安定しているが、自宅は衣服が脱ぎっぱなしで、ゴミが散乱するなど以前より雑然としているとのこと。さらに、薬の飲み忘れがあり、同じことを何度も繰り返し話す、受診日を忘れることがあるとのことだった。1 年ほど前に医師からは認知機能の低下が疑われると言われている。現時点でこの男性は要介護認定(要支援を含む)を取得していない。
その後、父親の症状の悪化により家族の介護の負担が大きくなったため、薬剤師は家族に要介護認定の取得を提案することとした。薬剤師が理解しておくべき認定取得の仕組みとして適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 要介護認定の申請窓口はかかりつけの医療機関である。要介護認定の申請窓口は市町村(特別区を含む)であり、かかりつけの医療機関ではありません。
- ⑵ 要介護認定の審査では医師の意見書は必要ではない。要介護認定の審査には主治医意見書が必要で、二次判定の重要な資料となります。
- ⑶ 認定審査はコンピューターによる1 次判定と介護認定審査会による2 次判定を経て行われる。認定調査の結果によるコンピューターの一次判定と、介護認定審査会による二次判定を経て認定されます。
- ⑷ 最終判定として、認定調査員による心身の状況に関する面接調査が行われる。認定調査員による面接調査は一次判定の資料となるもので、最終判定ではありません。
- ⑸ 介護認定審査会の委員は保健・医療・福祉に関する学識経験者で構成される。介護認定審査会の委員は、保健・医療・福祉に関する学識経験者から市町村長が任命します。
解説
正解は⑶と⑸です。要介護認定は市町村の窓口に申請し、市町村の認定調査員による心身の状況の訪問調査と、主治医意見書をもとに判定されます。まず訪問調査の結果をもとにコンピューターで一次判定を行い、その結果と主治医意見書などを踏まえて、保健・医療・福祉の学識経験者で構成される介護認定審査会が二次判定を行います。申請窓口はかかりつけ医療機関ではなく、訪問調査は最終判定ではなく一次判定の材料となる点で区別できます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成