ソクマル薬剤師

投与開始後5 日目の点滴静注直後に全身にじん麻疹が出現し、バンコマイシンに対する…

70 歳男性。慢性下肢動脈閉塞症と診断され、半年前から右足底に潰瘍が出現し近医で治療を受けていた。1 週間前から増悪が認められ近医にて加療したが改善せず、入院にて保存的治療を行うこととなった。創部の細菌培養検査によりMRSA が検出されたため、バンコマイシン塩酸塩1 回1 g(1 日2 回12 時間毎)の点滴静注を開始した。バンコマイシン塩酸塩1 g 点滴静注後の血中濃度を測定したところ、投与終了3 時間後に14.1 μg/mL、11 時間後に6.9 μg/mL であった。投与開始後3 日目(投与5 回目直前)のトラフ値は10 μg/mL であった。ただし、ここではバンコマイシンの体内動態を1-コンパートメントモデルを用いて解析する。
投与開始後5 日目の点滴静注直後に全身にじん麻疹が出現し、バンコマイシンに対するアレルギーと考えられたため薬物の変更が検討された。変更する薬物として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

解説

正解は⑵です。バンコマイシンによる全身のじん麻疹が起き、MRSAに対する薬を変更する必要があります。リネゾリドはオキサゾリジノン系の抗MRSA薬で、バンコマイシンとは構造も作用機序も異なるため、交差アレルギーの心配が少なく、皮膚軟部組織感染症にも用いられます。テイコプラニンは同じグリコペプチド系で、交差反応の可能性があるため避けます。メロペネム、セファゾリン、フロモキセフはβ-ラクタム系で、MRSAには効果がないため選択肢から外れます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成

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