ソクマル薬剤師

バンコマイシンの消失速度定数(h⁻¹)に最も近い値はどれか。1つ選べ。なお、ln…

70 歳男性。慢性下肢動脈閉塞症と診断され、半年前から右足底に潰瘍が出現し近医で治療を受けていた。1 週間前から増悪が認められ近医にて加療したが改善せず、入院にて保存的治療を行うこととなった。創部の細菌培養検査によりMRSA が検出されたため、バンコマイシン塩酸塩1 回1 g(1 日2 回12 時間毎)の点滴静注を開始した。バンコマイシン塩酸塩1 g 点滴静注後の血中濃度を測定したところ、投与終了3 時間後に14.1 μg/mL、11 時間後に6.9 μg/mL であった。投与開始後3 日目(投与5 回目直前)のトラフ値は10 μg/mL であった。ただし、ここではバンコマイシンの体内動態を1-コンパートメントモデルを用いて解析する。
バンコマイシンの消失速度定数(h⁻¹)に最も近い値はどれか。1つ選べ。なお、ln 2 = 0.693 とする。

解説

正解は⑶です。1-コンパートメントモデルでは、点滴終了後の血中濃度は一次速度で減少するため、消失速度定数keは2点の濃度からke=ln(C1/C2)/(t2-t1)で求めます。投与終了3時間後が14.1 μg/mL、11時間後が6.9 μg/mLなので、濃度比は14.1/6.9≒2.0、時間差は8時間です。したがってke≒ln 2/8=0.693/8≒0.087 h⁻¹となり、最も近い値は0.086です。この8時間が半減期にあたるとも読み取れ、半減期から求めても同じ結果になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成

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