前問で適切と考えられた記述に従った実際のレボフロキサシンの投与設計として、正しい…
67 歳男性。共同浴場に入浴に行った後、38.6 ℃の発熱があり薬局で購入したイブプロフェンを内服したが、1 週間発熱が続き食事が摂れない状態となったため受診した。下記検査結果よりレジオネラ肺炎と診断され、入院後にレボフロキサシンの投与が検討された。(入院時所見)身長177 cm、体重61 kg、血圧138/76 mmHg、心拍101 回/分、SpO2 96%、心音・呼吸音に異常なし(入院時検査値)血液生化学: CRP 15.2 mg/dL、ALT 18 IU/L、AST 28 IU/L、BUN 22 mg/dL、クレアチニンクリアランス70 mL/min尿検査:蛋白(-)、潜血(-)、糖(-)、レジオネラ抗原(+)胸部X 線所見:右上から中肺野に浸潤影及びすりガラス影を認めた。
前問で適切と考えられた記述に従った実際のレボフロキサシンの投与設計として、正しいのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 1 回500 mg を1 日2 回、12 時間毎に1 時間かけて点滴する。1回500 mgを1日2回では1日1,000 mgとなり、承認用量を超えます。
- ⑵ 1 回500 mg を1 日1 回、12 時間かけて点滴する。12時間かけて点滴すると最高血中濃度が下がり、濃度依存性の効果が得られにくくなります。
- ⑶ 1 回500 mg を1 日1 回、1 時間かけて点滴する。1回500 mgを1日1回、60分かけて点滴すると高いCmaxとAUCが得られ、濃度依存性の効果を最大化できます。
- ⑷ 1 回250 mg を1 日3 回、8 時間毎に30 分かけて点滴する。1日量を3回に分けるとCmaxが下がり、濃度依存性の抗菌薬に適した投与法になりません。
- ⑸ 1 回250 mg を1 日2 回、12 時間毎に30 分かけて点滴する。1回250 mgの分割投与ではCmaxが低く、MSWに入る時間が長くなり耐性化しやすくなります。
解説
正解は⑶です。前問のとおり、レボフロキサシンは濃度依存性の抗菌薬で、Cmax/MICとAUC/MICを高めることが重要です。そのため1回量を多くして1日1回にまとめて投与する方法がとられ、注射剤は通常1回500 mgを1日1回、約60分かけて点滴静注します。この患者はクレアチニンクリアランスが70 mL/minで、用量調節の必要はありません。1回量を分割したり長時間かけて点滴したりすると最高血中濃度が下がり、耐性菌が選択されやすくなるため不適切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成