薬剤感受性試験結果から考えられる、この患者に最も適切な抗菌薬療法はどれか。1つ選…
65 歳女性。体重50 kg。術後肺炎と診断され、喀痰から緑膿菌が検出された。医師の指示により、シプロフロキサシン注射液が静脈内投与された。
薬剤感受性試験結果から考えられる、この患者に最も適切な抗菌薬療法はどれか。1つ選べ。なお、薬剤はすべて注射剤である。
- ⑴ シプロフロキサシンを基本とした併用療法への変更シプロフロキサシンには耐性を示しているため、これを基本とした併用療法は適切ではありません。
- ⑵ アルベカシン硫酸塩の単独療法への変更アルベカシンはアミノグリコシド系で、主に MRSA に用いられます。アミノグリコシド耐性の MDRP への単独療法は適切ではありません。
- ⑶ ピペラシリンナトリウムの単独療法への変更ピペラシリンは β-ラクタム系で、β-ラクタム系にも耐性をもつ MDRP への単独療法は適切ではありません。
- ⑷ シプロフロキサシンの単独療法の継続シプロフロキサシンに耐性を示しているため、単独療法の継続は適切ではありません。
- ⑸ コリスチンメタンスルホン酸ナトリウムを基本とした併用療法への変更MDRP に有効なコリスチンを基本とした併用療法が適切です。
解説
正解は⑸です。感受性試験の結果から、この緑膿菌はカルバペネム系、フルオロキノロン系、アミノグリコシド系の3系統に耐性を示す多剤耐性緑膿菌(MDRP)と考えられます。MDRP に対しては有効な抗菌薬が限られており、ポリペプチド系のコリスチンを基本として、感受性が残る他の抗菌薬と組み合わせる併用療法が選択されます。耐性が判明したシプロフロキサシンを続けるのは不適切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成