63 歳男性。体重60 kg。症候性の急性低ナトリウム血症(血清ナトリウム濃度1…
63 歳男性。体重60 kg。症候性の急性低ナトリウム血症(血清ナトリウム濃度108 mEq/L)のため、医師より3 %高張食塩水により一定時間内に血清ナトリウム濃度を120 mEq/L まで上昇させる必要があると判断された。3 %高張食塩水の必要量(mL)に最も近い値はどれか。1つ選べ。なお、ナトリウムの必要量の計算において、以下の関係式が成り立つとする。式:Na 必要量(mEq)=(目標血清Na 濃度 - 現在の血清Na 濃度)× 体内水分量(L)ここで、濃度の単位はmEq/L である。また、体内水分量は体重の60%、3 %高張食塩水のナトリウム濃度は0.513 mEq/mL とする。
- ⑴ 400400 mLでは約205 mEqしか補給できず、必要量432 mEqに足りません。
- ⑵ 550550 mLでは約282 mEqで、必要量432 mEqに届きません。
- ⑶ 700700 mLでは約359 mEqで、必要量にまだ不足します。
- ⑷ 850(120−108)×36=432 mEq、432÷0.513≒842 mLで、最も近いのは850 mLです。
- ⑸ 1,0001,000 mLでは約513 mEqとなり、必要量を上回ります。
- ⑹ 1,1501,150 mLでは約590 mEqとなり、必要量を大きく上回ります。
解説
正解は⑷です。体内水分量は体重の60%なので、60 kg×0.6=36 Lです。ナトリウム必要量は(120−108)mEq/L×36 L=432 mEqとなります。3%高張食塩水のナトリウム濃度は0.513 mEq/mLなので、必要量は432÷0.513≒842 mLとなり、最も近い値は850 mLです。なお、低ナトリウム血症を急速に補正しすぎると浸透圧性脱髄症候群を起こすおそれがあるため、実際の投与では補正速度に十分注意し、血清ナトリウム値を頻回に確認します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成