この患児への初期対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
13 歳女児。身長127 cm、体重23 kg。多飲、多尿、口喝と1 ヶ月に3 kgの体重減少があった。ある朝、全身倦怠感、下痢、嘔吐があり、意識障害となったため母親が救急車を要請し、病院に搬送された。1 型糖尿病と診断され入院となった。搬送時の検査データを下に示す。(検査値)血糖値770 mg/dL、尿糖(4+)、尿蛋白(-)、尿中ケトン体(4+)、Na 132.0 mEq/L、K 4.2 mEq/L、動脈血液ガスpH 7.1、HCO3⁻ 9.0 mEq/L
この患児への初期対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害薬の経口投与DPP-4阻害薬はインスリン分泌能が残っていることが前提で、1型糖尿病のケトアシドーシスには効果がありません。
- ⑵ インスリンの点滴静注インスリンの持続静注で高血糖とケトン体の産生を抑えるのが、初期治療の基本です。
- ⑶ グルコン酸カルシウムの点滴静注カルシウムの補充は糖尿病ケトアシドーシスの初期治療に必要ありません。
- ⑷ 生理食塩液の点滴静注高度の脱水を補正するため、まず生理食塩液を点滴静注します。
- ⑸ 5 %ブドウ糖注射液の点滴静注血糖値が770 mg/dLと高い初期にはブドウ糖液は用いず、血糖値が下がってきてから使用します。
解説
正解は⑵と⑷です。糖尿病ケトアシドーシスの初期治療は、高度の脱水を補うための十分な輸液と、インスリンの持続静注です。まず生理食塩液を点滴して循環血液量を回復させ、速効型インスリンを少量ずつ持続的に点滴静注して血糖とケトン体の産生を抑えます。DPP-4阻害薬の経口投与はインスリンが欠乏している1型糖尿病では効果がなく、グルコン酸カルシウムは不要です。5%ブドウ糖液は血糖値が下がってきた段階で低血糖を防ぐために用います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成