患者の訴えとして「就寝中に脚の表面ではなく深部に虫が這うような不快感を自覚するが…
62 歳女性。身長152 cm、体重41 kg。片頭痛と抑うつに対して次の処方が出されていた。(処方)リザトリプタン口腔内崩壊錠10 mg 1 回1 錠頭痛時 10 回分(10 錠)ミルタザピン錠30 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 就寝前 28 日分
患者の訴えとして「就寝中に脚の表面ではなく深部に虫が這うような不快感を自覚するが、この不快な感覚は幾分軽快し、日中は自覚することは無い。また時に痛みも自覚する。」があった。この症状への対策として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ ミルタザピン錠の増量ミルタザピンはむずむず脚症候群を誘発・悪化させることがあり、増量は不適切です。
- ⑵ オランザピン錠の追加オランザピンはドパミン受容体を遮断するため、むずむず脚症候群を悪化させるおそれがあります。
- ⑶ ガバペンチンエナカルビル錠の追加ガバペンチンエナカルビルは中等度から高度のむずむず脚症候群に適応をもつ薬です。
- ⑷ ビペリデン錠の追加ビペリデンは抗コリン薬で、薬剤性パーキンソニズムなどに用いますが、むずむず脚症候群の治療薬ではありません。
- ⑸ プラミペキソール錠の追加プラミペキソールはドパミン作動薬で、むずむず脚症候群の治療に用いられます。
解説
正解は⑶と⑸です。患者の訴えは、夜間の安静時に脚の深部に虫が這うような不快感が生じ、日中は軽快するもので、むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)が考えられます。治療にはα2δリガンドのガバペンチンエナカルビルや、ドパミン作動薬のプラミペキソールが用いられます。ミルタザピンなどの抗うつ薬はむずむず脚症候群を誘発・悪化させることがあり、増量は不適切です。ドパミン遮断作用をもつオランザピンも症状を悪化させるおそれがあります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成