処方されたラメルテオンに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
26 歳女性。以下の処方箋を持って来局した。患者からの聞き取りによると、「会社の部署の異動により、寝付けなくなった。眠りにつくことができれば朝まで眠れるが、寝付けないときには、ついスマートフォンで動画を見てしまう。寝坊するのが怖くて眠れない日もある。他に病気はない。」という。(処方)ラメルテオン錠8 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 就寝前 14 日分
処方されたラメルテオンに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 視交叉上核のオレキシン受容体を遮断して、睡眠覚醒のリズムのずれを改善する。オレキシン受容体を遮断するのはスボレキサントやレンボレキサントで、ラメルテオンの作用ではありません。
- ⑵ Gs タンパク質と共役する受容体を刺激して、細胞内サイクリックAMP(cAMP)レベルを増加させる。メラトニン受容体はGiタンパク質と共役するため、刺激するとcAMPレベルは減少します。
- ⑶ Cl⁻ チャネルを内蔵する受容体を刺激して、Cl⁻ を細胞内に流入させる。Cl⁻チャネル内蔵型のGABAA受容体に作用するのは、ベンゾジアゼピン系などの睡眠薬です。
- ⑷ メラトニンMT1 及びMT2 受容体を刺激する。ラメルテオンはメラトニンMT1及びMT2受容体を刺激して、睡眠を促し体内時計を調整します。
- ⑸ 上行性脳幹網様体賦活系に作用して覚醒レベルを引き下げる。上行性脳幹網様体賦活系を抑制して覚醒レベルを下げるのは、バルビツール酸系などの作用です。
解説
正解は⑷です。ラメルテオンは視交叉上核などに分布するメラトニンMT1受容体とMT2受容体を刺激するメラトニン受容体作動薬です。MT1受容体の刺激で神経の発火を抑えて睡眠を促し、MT2受容体の刺激で体内時計の位相を調整して、睡眠と覚醒のリズムを整えます。メラトニン受容体はGiタンパク質共役型でcAMPを減少させます。依存性や筋弛緩作用が少ないことも特徴で、この患者のような入眠困難の改善に用いられます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成