80歳の男性。食事の量が減り、血清アルブミン値が2.0 g/dLに低下している。…
80歳の男性。食事の量が減り、血清アルブミン値が2.0 g/dLに低下している。血清の総カルシウム濃度は基準値を下回ったが、手足のしびれなどの症状はみられない。この検査結果の解釈として、正しいのはどれか。
- ⑴ アルブミンが低いとカルシウムの腸からの吸収が止まり、真の低カルシウム血症が起きている。アルブミンはカルシウムの吸収を担う物質ではありません。症状がない点も合いません。
- ⑵ カルシウムの一部はアルブミンと結合しているため、総カルシウム濃度が見かけ上低く出る。アルブミンが低いと結合形のカルシウムが減り、総濃度は下がっても遊離のカルシウムは保たれていることがあります。
- ⑶ 低アルブミン血症ではイオン化カルシウムが大きく下がり、テタニーが起こりやすくなる。低アルブミン血症で減るのは主に結合形で、イオン化カルシウムは保たれることが多いです。
- ⑷ 血清のカルシウムの大部分は赤血球の中に含まれ、溶血すると測定値が低く出る。カルシウムは主に血漿中にあり、その一部がアルブミンと結合しています。
- ⑸ 総カルシウム濃度は腎臓の働きの指標で、低い値は腎臓での再吸収が増えたことを示す。総カルシウム濃度は腎機能の指標ではなく、再吸収が増えれば値はむしろ上がります。
解説
正解は、カルシウムの一部がアルブミンと結合しているため、総カルシウム濃度が見かけ上低く出るというものです。血清のカルシウムは、アルブミンと結合した形、イオン化した形、陰イオンと結合した形で存在し、生理的に働くのはイオン化カルシウムです。低アルブミン血症では結合形が減って総濃度が下がりますが、イオン化カルシウムは保たれていることが多く、アルブミン値で補正して評価します。
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