橋本病による甲状腺機能低下症と診断された50歳の女性に、レボチロキシンナトリウム…
橋本病による甲状腺機能低下症と診断された50歳の女性に、レボチロキシンナトリウムの服用が始まった。この薬の作用と性質について、正しいのはどれか。
- ⑴ 体内で一部がトリヨードチロニンに変わり、核内の受容体に結合して作用する。レボチロキシンは体内でより活性の高いトリヨードチロニンに変わり、核内受容体を介して働きます。
- ⑵ 消失半減期が数時間と短いため、1日3回に分けて服用して血中濃度を保つ。レボチロキシンの半減期は約1週間と長く、1日1回の服用で血中濃度を保てます。
- ⑶ 細胞膜の受容体に結合し、Gたんぱく質を介してサイクリックAMPを増やして作用する。甲状腺ホルモンの受容体は核内受容体で、細胞膜のGたんぱく質共役型受容体ではありません。
- ⑷ 甲状腺のペルオキシダーゼを阻害して、甲状腺ホルモンの合成を抑える。これはチアマゾールなどの抗甲状腺薬の作用で、機能亢進症に用います。
- ⑸ 下垂体からの甲状腺刺激ホルモンの分泌を促し、甲状腺の働きを高める。甲状腺ホルモンを補うと、甲状腺刺激ホルモンの分泌はかえって抑えられます。
解説
正解は、体内で一部がトリヨードチロニンに変わり、核内の受容体に結合して作用するというものです。レボチロキシンはチロキシンの製剤で、末梢の組織で脱ヨウ素化されてより活性の高いトリヨードチロニンとなり、核内受容体を介して代謝を高めます。半減期が約1週間と長いため1日1回の服用で足り、効果の判定は数週間かけて甲状腺刺激ホルモンの値などで行います。
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