気管支喘息で治療中の70歳の男性。眼科で開放隅角緑内障と診断され、点眼薬が検討さ…
気管支喘息で治療中の70歳の男性。眼科で開放隅角緑内障と診断され、点眼薬が検討されている。チモロールの点眼を避けることが望ましい理由と、その作用の説明として正しいのはどれか。
- ⑴ 眼の血管を拡張させて眼圧を下げるが、全身では気管支のヒスタミン受容体を刺激する。チモロールは房水の産生を抑えて眼圧を下げる薬で、血管の拡張やヒスタミン受容体の刺激は起こしません。
- ⑵ 瞳孔括約筋を収縮させて隅角を広げるが、吸収されると気管支の分泌を強く減らす。これはピロカルピンなどのコリン作動薬の作用で、気道の分泌はむしろ増やします。
- ⑶ 毛様体の炭酸脱水酵素を阻害するが、吸収されると血中のカリウムを上昇させ発作を誘う。炭酸脱水酵素を阻害するのはドルゾラミドなどで、チモロールの作用ではありません。
- ⑷ 房水の産生を抑えて眼圧を下げるが、全身に吸収されて気管支のβ2受容体も遮断しうる。点眼液は鼻涙管から吸収されて全身に届き、気管支を収縮させて喘息を悪化させるおそれがあります。
- ⑸ 房水の流出を増やすプロスタグランジン関連薬で、吸収されると気道の平滑筋を収縮させる。チモロールはβ遮断薬で、プロスタグランジン関連薬ではありません。
解説
正解は、房水の産生を抑えて眼圧を下げるが、全身に吸収されて気管支のβ2受容体も遮断しうるというものです。チモロールはβ遮断薬で、毛様体での房水の産生を抑えて眼圧を下げます。点眼液は鼻涙管を通って鼻の粘膜から吸収され、肝臓の初回通過効果を受けずに全身へ届くため、気管支喘息の患者では発作を誘発するおそれがあります。点眼後に目頭を押さえる指導も吸収を減らすのに役立ちます。
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