75歳の女性。心房細動でワルファリンを服用し、凝固能の指標は安定していた。最近、…
75歳の女性。心房細動でワルファリンを服用し、凝固能の指標は安定していた。最近、新しい薬が追加された後の検査で、凝固能の指標が目標の範囲を大きく上回り、出血のおそれが高まった。原因として最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 脂質異常症に対して開始されたコレスチラミンが、ワルファリンの吸収を高めた。コレスチラミンは消化管でワルファリンを吸着し、吸収を低下させます。
- ⑵ 口腔カンジダ症に対して開始されたフルコナゾールが、ワルファリンの代謝を阻害した。フルコナゾールはワルファリンを代謝するCYP2C9を阻害し、血中濃度を上げて作用を強めます。
- ⑶ 骨粗鬆症に対して開始されたメナテトレノンが、ワルファリンの作用を強めた。メナテトレノンはビタミンK2製剤で、ワルファリンの作用を弱めます。
- ⑷ 肺結核の治療として新たに開始されたリファンピシンが、ワルファリンの代謝を阻害した。リファンピシンは代謝酵素を誘導する薬で、ワルファリンの作用はむしろ弱まります。
- ⑸ てんかんに対して開始されたカルバマゼピンが、ワルファリンの吸収を高めた。カルバマゼピンも代謝酵素を誘導し、ワルファリンの作用を弱める方向に働きます。
解説
正解は⑵です。ワルファリンは主に肝臓のCYP2C9で代謝されるため、この酵素を阻害する薬を併用すると血中濃度が上がり、抗凝固作用が強まって出血の危険が高まります。アゾール系抗真菌薬のフルコナゾールは代表的な阻害薬です。一方、リファンピシンやカルバマゼピンは酵素を誘導して作用を弱め、コレスチラミンは吸収を妨げ、ビタミンK2製剤は作用に拮抗します。併用薬の追加や中止の際には、凝固能の確認を勧めることが大切です。
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