8歳の男児。公園で転倒し顔面を打撲した。その後から物が2つに見えると訴えて来院し…
8歳の男児。公園で転倒し顔面を打撲した。その後から物が2つに見えると訴えて来院した。上方視の写真(別冊No. 5A)と眼窩部CT(別冊No. 5B)を別に示す。複視の原因となっている筋はどれか。
- ⑴ 左下直筋左眼窩下壁骨折で下直筋が絞扼され、上転障害と複視を生じます。
- ⑵ 左上斜筋上斜筋は眼窩上内側にあり、下壁骨折では障害されません。
- ⑶ 右下斜筋右下斜筋は本例の障害の主体ではありません。
- ⑷ 右下直筋所見は左眼の骨折によるもので、右下直筋ではありません。
- ⑸ 右上直筋上直筋は眼窩上方にあり、下壁骨折では障害されません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。写真とCTは確認できませんが、8歳の男児が顔面打撲後に複視を訴えていることから、小児に多い閉鎖型(線状)の眼窩下壁骨折が考えられます。下壁の骨折部に下直筋や周囲組織が挟まると、上方視で患眼が上転できず上下複視を生じます。正答から左眼の下直筋が絞扼されていると判断され、小児では絞扼による筋の虚血を防ぐため早期の手術が必要です。上斜筋や上直筋は下壁骨折では障害されません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-10.html)を加工して作成