18 歳の女子。食べ物が咬みにくいことを主訴として来院した。幼少時から遺伝疾患を…
18 歳の女子。食べ物が咬みにくいことを主訴として来院した。幼少時から遺伝疾患を指摘されているという。知的障害があり、四肢に異常は認めない。初診時の口腔内写真(別冊No. 34A)、パノラマエックス線画像(別冊No. 34B)及びセファログラム(別冊No. 34C)を別に示す。疑われるのはどれか。1 つ選べ。
- ⑴ Marfan 症候群Marfan症候群は高身長やくも状指など四肢の異常が特徴で、本例とは合いません。
- ⑵ Turner 症候群Turner症候群は女性の性染色体異常で低身長が特徴であり、上顎劣成長による咬合異常は典型ではありません。
- ⑶ Crouzon 症候群頭蓋縫合早期癒合による上顎骨の劣成長で咬合異常を生じ、四肢には異常を認めない症候群です。
- ⑷ 鎖骨頭蓋骨異形成症鎖骨頭蓋骨異形成症は鎖骨の欠損や多数の埋伏歯・過剰歯が特徴で、知的障害は通常伴いません。
- ⑸ 第一第二鰓弓症候群第一第二鰓弓症候群は片側性の下顎や耳の形成不全が特徴です。
- ⑹ 先天性外胚葉異形成症先天性外胚葉異形成症は多数歯の先天性欠如や毛髪・汗腺の異常が特徴です。
- ⑺ Treacher Collins 症候群Treacher Collins症候群は頬骨と下顎の低形成、眼瞼裂の下方傾斜が特徴です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。画像は提示されていませんが、幼少時から遺伝疾患を指摘され、知的障害があるが四肢に異常がなく、咬合の問題を主訴とすることから、Crouzon症候群が疑われます。Crouzon症候群はFGFR2遺伝子の変異による頭蓋縫合早期癒合症で、頭蓋の変形、眼球突出、上顎骨の劣成長による反対咬合や開咬、高口蓋がみられ、四肢には異常がないのが特徴です(四肢の合指症を伴うのはApert症候群)。セファログラムでは指圧痕や中顔面の劣成長がみられることが多いです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成