1 歳の男児。下顎乳前歯の動揺を主訴として来院した。患児に口腔外傷の既往はなく、…
1 歳の男児。下顎乳前歯の動揺を主訴として来院した。患児に口腔外傷の既往はなく、保護者によるブラッシング時に気付いたという。初診時の口腔内写真(別冊No. 15A)とエックス線画像(別冊No. 15B)を別に示す。疑われるのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 軟骨無形成症軟骨無形成症は低身長を示しますが、乳歯の早期脱落は特徴ではありません。
- ⑵ 鎖骨頭蓋骨異形成症鎖骨頭蓋骨異形成症は乳歯の晩期残存が特徴で、早期脱落とは逆です。
- ⑶ 先天性好中球減少症好中球の減少で歯周組織が破壊され、乳歯が動揺・脱落します。
- ⑷ 低ホスファターゼ症セメント質の形成障害により、乳歯が早期に脱落します。
- ⑸ 先天性外胚葉形成不全先天性外胚葉形成不全は歯の先天欠如が特徴で、動揺は特徴ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶と⑷です。写真は見られないため本文から考えます。外傷の既往がない1歳児の乳前歯の動揺は、乳歯の早期脱落を示唆します。低ホスファターゼ症はアルカリホスファターゼの活性低下によりセメント質の形成が障害され、歯根の吸収がないまま乳歯が早期に脱落します。先天性好中球減少症は易感染性により重度の歯周組織破壊を起こし、乳歯の動揺や早期脱落を生じます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-02.html)を加工して作成