72 歳の男性。経口摂取を希望して来院した。2 年前に上顎右側歯肉癌で上顎亜全摘…
72 歳の男性。経口摂取を希望して来院した。2 年前に上顎右側歯肉癌で上顎亜全摘と肩甲骨・広背筋皮弁による即時再建が行われ、現在まで胃瘻で栄養管理され、義歯は使用していないという。口腔清掃後に行った反復唾液嚥下テストは1 回(2 回以下を異常値とする)、改訂水飲みテストでは2 点(嚥下あり、むせなし、呼吸切迫あり)であった。初診時の口腔内写真(別冊No. 30)を別に示す。次に行うべきなのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 咳テスト咳反射を評価し、不顕性誤嚥の有無をスクリーニングします。
- ⑵ 発語機能検査発語機能検査は構音の評価で、嚥下のスクリーニングとしては優先されません。
- ⑶ フードテストプリンを用いて食塊の処理や残留、嚥下の状態を評価します。
- ⑷ スパイロメトリスパイロメトリは肺機能検査で、嚥下機能の評価には用いません。
- ⑸ オーラルディアドコキネシスオーラルディアドコキネシスは口腔機能低下症の検査で、誤嚥の評価として優先されません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴と⑶です。写真は確認できませんが、反復唾液嚥下テストが1回と異常で、改訂水飲みテストでは嚥下後に呼吸切迫がありむせがない2点であることから、むせのない誤嚥(不顕性誤嚥)が疑われます。次に、クエン酸の吸入で咳反射を評価し不顕性誤嚥をスクリーニングする咳テストと、ティースプーン1杯のプリンを食べさせて口腔内残留や嚥下を評価するフードテストを行います。そのうえで嚥下造影などの精密検査を検討します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成