54 歳の女性。上顎右側側切歯のブラッシング時の痛みと審美不良を主訴として来院し…
54 歳の女性。上顎右側側切歯のブラッシング時の痛みと審美不良を主訴として来院した。2 年前から自覚していたがそのままにしていたという。歯周基本治療後の再評価の結果、プロービング深さはすべて3 mm 以下であったが、症状が改善されなかったため、歯周外科治療を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 27A)と術中の口腔内写真(別冊No. 27B)を別に示す。この術式はどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 小帯切除術小帯切除術は小帯の付着異常に対する処置で、根面被覆はできません。
- ⑵ 結合組織移植術結合組織移植術は歯肉退縮の根面被覆に適し、審美性にも優れます。
- ⑶ 口腔前庭拡張術口腔前庭拡張術は口腔前庭の深さを増す術式で、根面被覆の目的ではありません。
- ⑷ 歯肉剝離搔爬術歯肉剝離搔爬術は深い歯周ポケットに対する術式で、本症例の目的には合いません。
- ⑸ 遊離歯肉移植術遊離歯肉移植術は角化歯肉の獲得が主目的で、前歯部では色調の調和に劣ります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。写真は確認できませんが、歯周ポケットは浅いものの、ブラッシング時の痛み(知覚過敏)と審美不良が続くことから、上顎側切歯の歯肉退縮による根面露出が考えられます。歯肉退縮の根面被覆には、口蓋から採取した上皮下結合組織を露出根面に移植し、歯肉弁で覆う結合組織移植術が適しています。血液供給が両側から得られ、色調の調和にも優れます。遊離歯肉移植術は角化歯肉の獲得が主目的で、色調の調和に劣ります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成