28 歳の女性。矯正歯科治療後の下顎左側中切歯の歯肉退縮を主訴として来院した。当…
28 歳の女性。矯正歯科治療後の下顎左側中切歯の歯肉退縮を主訴として来院した。当該歯の露出根面は唇側中央部で4 mm であった。プロービング深さは全顎的に3 mm 以下であった。術前の口腔内写真(別冊No. 7A)とエックス線画像(別冊No. 7B)を別に示す。歯周形成手術を実施する際に考慮すべき事項はどれか。3 つ選べ。
- ⑴ 歯槽骨の高さ隣接面の歯槽骨の高さは根面被覆の予後を左右し、術式の選択に関わります。
- ⑵ 付着歯肉の幅付着歯肉の幅は術式の選択や結合組織移植の必要性の判断に関わります。
- ⑶ 知覚過敏の有無知覚過敏は手術の動機にはなりえますが、術式の選択や成否を左右する主な事項ではありません。
- ⑷ O’Leary のPCRプラークコントロールが良好であることが、歯周外科手術を行う前提条件です。
- ⑸ 歯周ポケット内の細菌叢プロービング深さは全顎的に3mm以下で、歯周ポケット内の細菌叢の検査は本手術の検討事項ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴、⑵、⑷です。写真は提示されていませんが、矯正歯科治療後の下顎中切歯に唇側中央4mmの歯肉退縮がある症例で、結合組織移植術などの根面被覆術を計画する場面です。根面被覆の予後は隣接面の歯槽骨の高さ(Miller分類やCairo分類)で大きく左右されます。付着歯肉の幅は術式の選択や移植の必要性の判断に関わり、O'LearyのPCRで示されるプラークコントロールが良好でなければ術後の安定が得られません。知覚過敏の有無や歯周ポケット内の細菌叢は手術の可否を決める主な事項ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成