25歳の女性。下顎左側中切歯の唇側の歯肉が下がり、冷たい物がしみることを主訴に来…
25歳の女性。下顎左側中切歯の唇側の歯肉が下がり、冷たい物がしみることを主訴に来院した。唇側の歯肉退縮は3mmで、付着歯肉の幅は狭い。隣接面の歯槽骨と歯間乳頭は保たれている。毛の硬い歯ブラシで強く横みがきをしているという。この患者について正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 退縮の原因になったブラッシングは歯肉を鍛える効果があるため、そのまま続けるよう指導する。強い横みがきは退縮を進めるため、やわらかい歯ブラシと適切な圧に改めるよう指導します。
- ⑵ 隣接面の歯槽骨と歯間乳頭が保たれていると、退縮した根面を歯肉で覆える見込みが高い。根面被覆の成否は隣接面の支持組織の高さに左右され、それが保たれていれば被覆が期待できます。
- ⑶ 口蓋から採取した結合組織を移植し、露出した根面を覆う方法がある。結合組織移植術は、根面被覆と付着歯肉の増大に広く用いられる歯周形成手術です。
- ⑷ 歯頸部をコンポジットレジンで覆えば、退縮した歯肉は元の位置まで戻る。レジンで根面を覆っても知覚過敏は抑えられますが、歯肉の位置は戻りません。
- ⑸ 露出した根面の周りに骨を移植すれば、歯肉は元の高さまで戻る。唇側の歯肉退縮の改善には軟組織の移植や弁の移動を用い、骨移植は用いません。
解説
隣接面の骨と歯間乳頭が保たれていれば根面被覆の見込みが高いこと、口蓋から採取した結合組織を移植する方法があることの2つが正しいです。唇側の歯肉退縮は、強すぎるブラッシングや付着歯肉の不足で生じやすく、まず原因となるブラッシングを改めます。そのうえで知覚過敏や審美の問題が残れば、結合組織移植術や歯肉弁歯冠側移動術などの歯周形成手術で根面を覆います。隣接部の支持組織の量が成否を左右します。
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