62歳の男性。1か月前に脚立から落ちそうになって右腕で手すりをつかんで以来、右肩…
62歳の男性。1か月前に脚立から落ちそうになって右腕で手すりをつかんで以来、右肩が痛み、腕を横から上に上げにくい。研修医が、他動的に腕を真横に90度まで持ち上げてから支えている手を離し、その位置を保つよう指示した。肩の腱板の断裂があるときに予想される所見として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 腕を下ろした状態で、肩の前を押すと骨が前に飛び出すように外れる肩が前に外れるのは脱臼の不安定性を示す所見で、腱板断裂の典型的な所見ではありません。
- ⑵ 腕を保ったまま手首を反らす力が弱く、手首が下に垂れてしまう手首が垂れるのは橈骨神経の麻痺を示す所見で、肩の腱板の評価ではありません。
- ⑶ 腕は保てるが、首を後ろに反らすと腕から指先へ電気が走るような痛みが出るこれは首の部分での神経の根もとの圧迫を示す所見で、腱板の断裂によるものではありません。
- ⑷ 腕は保てるが、肘を曲げると肘の内側から小指にしびれが走る肘の内側から小指へのしびれは尺骨神経の障害を示す所見で、肩の腱板の評価とは関係がありません。
- ⑸ 腕をその高さに保てず、下に落ちてしまう腕を横に上げて保つには腱板の筋肉の働きが必要です。腱板が断裂していると、支えを離したときに腕を保てずに落ちてしまいます。
解説
予想されるのは、腕をその高さに保てず、痛みとともにゆっくり下に落ちてしまう所見です。肩の腱板は、肩甲骨から上腕骨の頭を包むように付く筋肉の腱の集まりで、腕を横に上げたり、その位置に保ったりする働きをもちます。中高年では転倒や腕を強く引かれたことをきっかけに断裂しやすく、腕を上げにくくなります。他動的に上げた腕を保てず落ちてしまう所見は、腱板の断裂を疑う手がかりになります。
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