化学物質A~Eの代謝的活性化による発がん物質の生成に関する記述として、正しいのは…
化学物質A~Eの代謝的活性化による発がん物質の生成に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ Aは、シトクロム P450 により代謝され、N-ヒドロキシ体を生成する。Aの構造に対応する物質の代謝的活性化は、記述のN-ヒドロキシ体の生成とは一致しないため誤りです。
- ⑵ Bは、シトクロム P450 により代謝され、クロロエチレンオキシドを生成する。B(塩化ビニル)はCYPによりクロロエチレンオキシドとなり、DNAと結合して発がん性を示します。
- ⑶ Cは、シトクロム P450 により代謝され、メチルカチオンを生成する。Cの構造に対応する物質の代謝的活性化は、メチルカチオンの生成とは一致しないため誤りです。
- ⑷ Dは、シトクロム P450 及びエポキシドヒドロラーゼにより代謝され、7,8-ジオール-9,10-エポキシ体を生成する。D(ベンゾ[a]ピレン)はCYPとエポキシドヒドロラーゼにより7,8-ジオール-9,10-エポキシ体となります。
- ⑸ Eは、シトクロム P450 により代謝され、エポキシ体を生成する。Eの構造に対応する物質の代謝的活性化は、エポキシ体の生成とは一致しないため誤りです。
解説
正解は⑵と⑷です。構造式は見られませんが、Bは塩化ビニルと考えられ、CYP2E1でクロロエチレンオキシドに代謝され、DNAと付加体を作り肝血管肉腫の原因となります。Dはベンゾ[a]ピレンと考えられ、CYPによるエポキシ化、エポキシドヒドロラーゼによる加水分解、再度のエポキシ化を経て、究極発がん物質の7,8-ジオール-9,10-エポキシ体となりグアニンと結合します。A、C、Eについては、図の構造に対応する物質の代謝的活性化の経路が記述と一致しないため、誤りとされています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成