処方1 の薬剤について特に注意すべき副作用はどれか。2つ選べ。
55 歳女性。45 歳時に気管支ぜん息と診断されたことをきっかけに節煙した。しかし、仕事によるストレスで喫煙の回数と飲酒量がここ最近増えている。3 年前から、ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤を使用していたが、効果不十分のため、半年前からは処方1 の薬剤を使用している。その他の併用薬と副作用歴はない。(処方1 )テリルジー100 エリプタ 30 吸入用(注) 1 個1 回1 吸入 1 日1 回 朝吸入注: 1 吸入でフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100 μg、ウメクリジニウムとして62.5 μg 及びビランテロールとして25 μg を吸入できるドライパウダー吸入剤今回もこの患者が処方1 の処方箋を持って保険薬局に来局した。薬剤師が患者にインタビューしたところ、次の回答を得た。患者:「 きちんと吸入していますが、最近、咳が出て調子が悪いです。特に、花粉の飛散時期は咳が出やすいです。ピークフローメータをあまり使っていなかったので、もう一度、使い方と意義について教えてほしいです。」
処方1 の薬剤について特に注意すべき副作用はどれか。2つ選べ。
- ⑴ 高カリウム血症β2刺激薬は細胞内へのカリウム移行を促すため、高カリウム血症ではなく低カリウム血症に注意します。
- ⑵ 低血糖β2刺激薬はグリコーゲン分解を促進するため、低血糖ではなく血糖上昇の方向に働きます。
- ⑶ 間質性肺炎間質性肺炎は、この3剤配合吸入剤で特に注意すべき副作用ではありません。
- ⑷ 動悸ビランテロール(β2刺激薬)は心臓のβ受容体にも作用し、動悸や頻脈を起こすことがあります。
- ⑸ 口腔カンジダ症フルチカゾン(吸入ステロイド)は口腔内に残ると口腔カンジダ症を起こすため、吸入後のうがいが必要です。
解説
正解は⑷と⑸です。テリルジーは吸入ステロイド薬(フルチカゾンフランカルボン酸エステル)、長時間作用性抗コリン薬(ウメクリジニウム)、長時間作用性β2刺激薬(ビランテロール)の3剤配合剤です。β2刺激薬は心臓のβ受容体にも作用して動悸や頻脈を起こすことがあり、吸入ステロイド薬は口腔内に付着して口腔カンジダ症を起こすことがあります。β2刺激薬はむしろ低カリウム血症や高血糖を起こす方向に働きます。間質性肺炎は、この薬で特に注意すべき副作用ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成