処方3 追加時とその2 ケ月後受診時の検査値は下表のとおりであった。(身体所見並…
65 歳男性。2 型糖尿病の既往があり処方1 の薬剤を服用している。約15年前にC 型肝炎ウイルス(HCV)感染症と診断され、インターフェロン治療を受けたがウイルスは陰性化しなかった。その後、C 型慢性肝炎に対して処方2 の薬剤を内服し経過観察中であったが、AST 及びALT の軽度上昇が認められたため、直接作用型抗ウイルス薬(処方3 )が追加された。(処方1 )カナグリフロジン錠100 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)テネリグリプチン錠20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 28 日分(処方2 )ウルソデオキシコール酸錠100 mg 1 回2 錠(1 日6 錠)1 日3 回 朝昼夕食後 28 日分(処方3 )レジパスビル・ソホスブビル配合錠 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 夕食後 28 日分
処方3 追加時とその2 ケ月後受診時の検査値は下表のとおりであった。(身体所見並びに検査結果)項目 処方3 追加時 2 ケ月後受診時身長(cm) 165 165体重(kg) 80 82BMI 29.4 30.1HbA1c(%) 8.2 8.3eGFR(mL/min/1.73 m²) 40 29血圧(mmHg) 130/80 132/80AST(IU/L) 65 70ALT(IU/L) 70 82尿タンパク ± +検査結果を見た医師から、院内における採用薬の確認と治療薬の変更について、薬剤部に問合せがあった。検査値から判断し、処方3 の薬剤を変更することにした。変更後の治療薬として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ ラミブジンラミブジンはB型肝炎ウイルスやHIVに用いる核酸アナログ製剤で、C型肝炎の治療薬ではありません。
- ⑵ グレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠グレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠は主に胆汁排泄で、重度の腎機能障害でも用量調節なしで使用できるC型肝炎治療薬です。
- ⑶ エンテカビルエンテカビルはB型肝炎の治療に用いる核酸アナログ製剤で、C型肝炎には効果がありません。
- ⑷ テノホビルアラフェナミドテノホビルアラフェナミドはB型肝炎やHIV感染症の治療薬で、C型肝炎の治療には用いません。
- ⑸ ソホスブビル・ベルパタスビル配合錠+リバビリンソホスブビルを含み、さらにリバビリンは腎機能が低下した患者では禁忌となるため、この患者には適しません。
解説
正解は⑵です。2か月後にeGFRが29 mL/min/1.73 m²まで低下し、重度の腎機能障害となっています。ソホスブビルは代謝物が腎排泄されるため、重度腎機能障害では蓄積のおそれがあり使用が避けられてきました。そこで、腎機能に関係なく用量調節なしで使用でき、C型慢性肝炎に有効なグレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠への変更が適切です。ラミブジン、エンテカビル、テノホビルアラフェナミドはB型肝炎の治療薬です。リバビリンも腎機能低下時は禁忌となります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成