22 歳女性。不安を主訴に来院。高校2 年の3 月頃より、大学受験のストレスを感…
22 歳女性。不安を主訴に来院。高校2 年の3 月頃より、大学受験のストレスを感じるようになった。その頃から友人と一緒に食事をした際に、喉が詰まった感じで物を飲み込みづらくなったが受験のストレスと思って放置した。大学入学後も、友人との外食の際に何度か同様の症状が出現し、次第に人に見られている気がして手が震えるようになり、友人と遊ぶこともできなくなった。就職が決まり、今後仕事に支障がでるのではないかと心配し、内科を受診したが身体所見や神経学的所見に異常はないため、精神科を紹介された。精神科での診察で質問に対して的確に回答し、抑うつ症状は認められなかった。自宅では普通に食事はできる。自分では気にする必要はないと理解しているが、なぜ、外食時にはこんなに緊張して食事ができなくなるかわからないという。この患者の治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ パロキセチンSSRIのパロキセチンは社交不安障害の第一選択薬なので正答です。
- ⑵ 炭酸リチウム炭酸リチウムは双極性障害の気分安定薬で、社交不安障害には用いません。
- ⑶ エチゾラムベンゾジアゼピン系のエチゾラムは強い不安や緊張を和らげる目的で用いられるので正答です。
- ⑷ ハロペリドールハロペリドールは統合失調症などに用いる抗精神病薬で、本例には適しません。
- ⑸ オランザピンオランザピンは統合失調症や双極性障害に用いる抗精神病薬で、本例には適しません。
解説
正解は⑴と⑶です。人前での食事など他者から見られる場面で強い不安や緊張が生じ、身体症状のため回避するようになっており、自分でも不合理と理解していることから社交不安障害と考えられます。治療薬としてはパロキセチンなどのSSRIが第一選択で、強い不安に対してはエチゾラムなどのベンゾジアゼピン系抗不安薬を補助的に用いることがあります。抗精神病薬や気分安定薬は適しません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成