研修医に提案する薬剤として適切なのはどれか。2つ選べ。
75 歳女性。7 日前に誕生日を迎えた。その少し前に、誕生日以降に使用できる医療保険証が郵送されてきた。70 歳の夫と二人暮らしである。高血圧症と閉塞隅角緑内障の治療のため、ロサルタン錠とビマトプロスト点眼液を使用している。3 日前、熱中症で救急病院に入院となった。入院後、寝つきが悪いとの訴えがあったため睡眠導入薬を追加することとなった。この病棟を担当している薬剤師は、患者を担当している研修医から睡眠導入薬について相談を受けた。患者からは、「寝つきが悪いので、早く眠れる薬が欲しい。でも、睡眠薬は効果が翌朝まで残ることがあると聞いたので不安だ。翌朝に影響の少ない薬がよい。」との希望があった。
研修医に提案する薬剤として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ エスゾピクロン錠半減期が短い非ベンゾジアゼピン系睡眠薬で、入眠障害に用いられ、翌朝への持ち越しが比較的少ない薬です。
- ⑵ ジフェンヒドラミン塩酸塩錠抗コリン作用により眼圧が上昇するため、閉塞隅角緑内障の患者には禁忌です。
- ⑶ ニトラゼパム錠中間作用型のベンゾジアゼピン系で翌朝への持ち越しが起こりやすく、急性閉塞隅角緑内障にも禁忌です。
- ⑷ フルニトラゼパム塩酸塩カプセル作用時間が長めのベンゾジアゼピン系で持ち越しや転倒のリスクがあり、高齢者の入眠障害には適しません。
- ⑸ ラメルテオン錠メラトニン受容体作動薬で、自然な入眠を促し、筋弛緩作用や翌朝への持ち越しが少ないとされます。
解説
正解は⑴と⑸です。患者は入眠困難を訴え、翌朝への持ち越しが少ない薬を希望しており、高齢で閉塞隅角緑内障もあります。エスゾピクロンは半減期が短い非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、入眠障害に適しています。ラメルテオンはメラトニン受容体作動薬で、睡眠覚醒リズムを整えて自然な入眠を促し、筋弛緩や持ち越しが少ないとされています。ジフェンヒドラミンは抗コリン作用により緑内障を悪化させ、ニトラゼパムやフルニトラゼパムは作用が長く持ち越しやすい薬です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成