高血圧症に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
高血圧症に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ メチルドパは、延髄の血管運動中枢及び交感神経終末のアドレナリン α2 受容体を遮断することで、交感神経活動を抑制する。メチルドパは代謝物のα-メチルノルアドレナリンがα2受容体を刺激して交感神経活動を抑制します。遮断ではありません。
- ⑵ ラベタロールは、アドレナリン α1 受容体及び β1 受容体を遮断することで、血圧を低下させる。ラベタロールはα1受容体とβ受容体を遮断し、血圧を低下させます。
- ⑶ テルミサルタンは、傍糸球体細胞のアンジオテンシンⅡAT1 受容体を遮断することで、レニン分泌を抑制する。テルミサルタンはAT1受容体を遮断しますが、ネガティブフィードバックが外れてレニン分泌は増加します。
- ⑷ リシノプリルは、アンジオテンシンⅡの生成を抑制し、副腎皮質からのアルドステロン分泌を低下させるため、低カリウム血症を引き起こしやすい。リシノプリルはアルドステロン分泌を低下させるため、低カリウム血症ではなく高カリウム血症を起こしやすいです。
- ⑸ ジルチアゼムは、心臓の電位依存性L 型Ca²⁺ チャネルを遮断するため、房室ブロックを誘発しやすい。ジルチアゼムは心臓のL型Ca²⁺チャネルも遮断し、房室伝導を抑制するため房室ブロックを誘発しやすいです。
解説
正解は⑵と⑸です。ラベタロールはα1受容体とβ受容体の遮断作用を併せもつαβ遮断薬で、血管拡張と心拍出量の抑制により血圧を下げます。ジルチアゼムはベンゾチアゼピン系Ca拮抗薬で、血管だけでなく心臓のL型Ca²⁺チャネルも遮断するため、房室伝導を抑制し房室ブロックや徐脈を起こしやすくなります。メチルドパは代謝物がα2受容体を刺激し、ARBはレニン分泌を増加させ、ACE阻害薬はアルドステロン低下により高カリウム血症を起こしやすい点が誤りです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成