この心電図変化をもたらした薬剤Xによる治療として最も考えられるのは次のうちどれか…
78 歳男性。身長170 cm、体重68 kg。医療機関での治療は受けていない。病院の近隣を歩いていた際に急な心臓発作を起こし救急搬送された。搬送時の心電図はAであり、薬剤Xが投与された。X投与の5 分後にはBに示す正常な心電図となった。A:搬送時 Xの投与 B:X投与 5 分後1 秒
この心電図変化をもたらした薬剤Xによる治療として最も考えられるのは次のうちどれか。1つ選べ。
- ⑴ 一硝酸イソソルビド錠の舌下投与一硝酸イソソルビド錠は発作予防用の経口持続性製剤で、舌下投与して発作を止める薬ではありません。
- ⑵ 硝酸イソソルビドスプレーの口腔内噴霧硝酸イソソルビドスプレーは口腔粘膜から速やかに吸収され、数分で狭心症発作を寛解させます。
- ⑶ アスピリン腸溶錠を噛みくだいて内服アスピリンは血栓の進展を抑えますが、虚血性の心電図変化を5分で正常化させる薬ではありません。
- ⑷ アミオダロン塩酸塩速崩錠の内服アミオダロンは不整脈治療薬で、速崩錠の製剤もなく狭心症発作の治療には用いません。
- ⑸ ジゴキシンエリキシルの内服ジゴキシンは心不全や心房細動の心拍数調節に用いる薬で、狭心症発作には用いません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。搬送時の心電図Aは狭心症発作による虚血性の変化を示し、薬剤Xの投与から5分後に正常化したことから、速効性の硝酸薬が用いられたと考えられます。硝酸イソソルビドのスプレーは口腔内に噴霧すると粘膜から速やかに吸収され、数分で冠動脈を拡張して発作を寛解させます。一硝酸イソソルビド錠は経口の持続性製剤で舌下投与には用いません。アスピリンは急性冠症候群で用いますが心電図を数分で正常化させるものではなく、アミオダロンとジゴキシンは不整脈の薬です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成