抗凝固薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
65 歳女性。5 年前より高血圧症を指摘されていたが、自覚症状がなく放置していた。数日前より頻回に動悸と気分不良を自覚するようになり、循環器内科を受診した。血圧124/86 mmHg、心拍96 拍/分(不整)であった。心電図などの諸検査の結果、心房細動と診断され、抗凝固薬が投与されることになった。
抗凝固薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ ナファモスタットは、アンチトロンビンと複合体を形成して、第Ⅹa 因子を阻害する。ナファモスタットはアンチトロンビンを介さずにトロンビンや第Ⅹa因子などを直接阻害します。
- ⑵ ダナパロイドは、アンチトロンビン非依存的に第Ⅹa 因子を直接阻害する。ダナパロイドはヘパラン硫酸を主成分とし、アンチトロンビン依存的に第Ⅹa因子を阻害します。
- ⑶ リバーロキサバンは、トロンビンに結合してプロテインC を活性化することで、トロンビンを直接阻害する。リバーロキサバンは第Ⅹa因子を直接阻害する薬で、トロンビン阻害やプロテインC活性化は関係しません。
- ⑷ ワルファリンは、ビタミンK エポキシド還元酵素を阻害することで、ビタミンK 依存性凝固因子の生成を阻害する。ワルファリンはビタミンKエポキシド還元酵素を阻害し、ビタミンK依存性凝固因子の生成を抑えます。
- ⑸ ダビガトランエテキシラートは、体内で活性代謝物となり、トロンビンを直接阻害する。ダビガトランエテキシラートは体内で活性体のダビガトランとなり、トロンビンを直接阻害します。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷と⑸です。ワルファリンはビタミンKエポキシド還元酵素を阻害して還元型ビタミンKの再生を妨げ、第Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ因子の生成を抑えます。ダビガトランエテキシラートはプロドラッグで、体内でエステラーゼにより活性体のダビガトランとなりトロンビンを直接阻害します。ナファモスタットはアンチトロンビンを介さずにトロンビンなどを直接阻害する合成プロテアーゼ阻害薬です。ダナパロイドはアンチトロンビン依存的に第Ⅹa因子を阻害し、リバーロキサバンは第Ⅹa因子の直接阻害薬です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成