抗凝固薬の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
抗凝固薬の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ ワルファリンは、ビタミン K エポキシド還元酵素を阻害することで、ビタミンK 依存性凝固因子の生成を阻害する。ワルファリンはビタミンKエポキシド還元酵素を阻害し、ビタミンK依存性凝固因子の生成を阻害します。
- ⑵ ヘパリンは、プラスミノーゲンからプラスミンへの変換を促進することにより、線溶系を活性化する。ヘパリンはアンチトロンビンの作用を増強する抗凝固薬で、プラスミノーゲンの活性化は行いません。
- ⑶ ナファモスタットは、アンチトロンビンと結合し、トロンビン活性を選択的に阻害する。ナファモスタットはアンチトロンビンを介さず、トロンビンなど複数のセリンプロテアーゼを直接阻害します。
- ⑷ ダビガトランエテキシラートは、体内で活性代謝物となり、第 Xa 因子の活性を選択的に阻害する。ダビガトランエテキシラートの活性代謝物はトロンビンを直接阻害します。第Xa因子阻害薬はリバーロキサバンなどです。
- ⑸ トロンボモデュリン アルファは、トロンビンに結合し、プロテイン C を活性化することで、第 Va 因子及び第 VIIIa 因子を不活性化する。トロンボモデュリンアルファはプロテインCを活性化し、第Va・Ⅷa因子を不活性化します。
解説
正解は⑴と⑸です。ワルファリンはビタミンKエポキシド還元酵素を阻害して還元型ビタミンKを枯渇させ、第Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ因子の生成(γ-カルボキシ化)を阻害します。トロンボモデュリンアルファはトロンビンに結合してプロテインCを活性化し、活性化プロテインCが第Va・Ⅷa因子を不活性化します。ヘパリンはアンチトロンビンに結合してその作用を増強する抗凝固薬で、線溶系の活性化作用はありません。ナファモスタットはアンチトロンビン非依存的にトロンビンなどを阻害し、ダビガトランは直接トロンビン阻害薬です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成