アスベスト(石綿)による健康被害を疑った薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2…
60 歳代の男性が薬剤師会が主催する健康相談会にやってきた。相談内容は以下のとおりである。「昔一緒に働いていた友人が悪性中皮腫っていうがんになった。アスベスト(石綿)が原因だと聞いた。最近、自分も同じような症状がでてきて心配だ。」
アスベスト(石綿)による健康被害を疑った薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 潜伏期間が比較的短いため、友人と働いていた時期がいつなのかを確認した。アスベストによる疾患の潜伏期間は30〜40年程度と長く、比較的短いという前提が誤りです。
- ⑵ 友人と働いていた場所が、工事現場などの曝露のおそれがある場所なのか確認した。工事現場など石綿に曝露するおそれのある場所で働いていたかを確認することは重要です。
- ⑶ 呼吸困難、咳、胸痛などの自覚症状があるか確認した。中皮腫などを疑い、呼吸困難、咳、胸痛などの自覚症状を確認するのは適切です。
- ⑷ 飛沫感染によって他人にうつすおそれがあることを説明した。アスベストによる疾患は感染症ではないため、飛沫感染で他人にうつることはありません。
- ⑸ 吸い込んだアスベスト(石綿)による一過性の炎症反応のため、心配いらないと説明した。アスベストは肺に長く残って中皮腫や肺がんを起こすため、一過性の炎症で心配ないという説明は誤りです。
解説
正解は⑵と⑶です。アスベストによる悪性中皮腫や肺がんは、曝露から30〜40年程度と非常に長い潜伏期間を経て発症します。そのため、友人と働いていた場所が建設現場や工場など石綿に曝露するおそれのある場所だったかを確認することが重要です。また、呼吸困難、咳、胸痛などの自覚症状の有無を確認し、受診勧奨につなげます。アスベストによる疾患は感染症ではなく、ほかの人にうつることはありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成