72 歳男性。体重60 kg、身長165 cm。薬局に処方箋を持参した。患者から…
72 歳男性。体重60 kg、身長165 cm。薬局に処方箋を持参した。患者から力が入りにくくなったとの訴えがあったため、対応した薬剤師は血液検査のデータを確認した。検査値: 赤血球数350 × 10⁴/μL、Hb 13.5 g/dL、白血球数4,200/μL、血小板数15 × 10⁴/μL、HbA1c 5.6%(NGSP 値)、Scr 1.4 mg/dL、eGFR 42.6 mL/min/1.73 m²、ALT 42 IU/L、AST 30 IU/L、ALP 100 IU/L、T-Bil 0.5 mg/dL(処方1 )酸化マグネシウム錠500 mg 1 回2 錠(1 日6 錠)1 日3 回 朝昼夕食後 14 日分(処方2 )ファモチジン塩酸塩錠10 mg 1 回1 錠(1 日2 錠)プレガバリンカプセル150 mg 1 回1 カプセル(1 日2 カプセル)1 日2 回 朝夕食後 14 日分(処方3 )シタグリプチンリン酸塩錠25 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)バルサルタン錠40 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分疑義照会すべき内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 血清マグネシウム値の確認腎機能低下のある高齢者が酸化マグネシウムを多く服用しており、筋力低下は高マグネシウム血症の可能性があるため確認が必要です。
- ⑵ ファモチジン塩酸塩錠の減量ファモチジン1日20 mgはクレアチニンクリアランス30〜60 mL/minでの減量後の用量に合っており、さらなる減量は不要です。
- ⑶ プレガバリンカプセルの減量プレガバリンは腎排泄型で、腎機能低下時は減量が必要なため、1日300 mgからの減量を提案します。
- ⑷ シタグリプチンリン酸塩錠の減量シタグリプチン25 mgは腎機能低下例に対応した用量で、減量の必要はありません。
- ⑸ バルサルタン錠の減量バルサルタン40 mgは低用量で、腎機能低下を理由に減量する必要はありません。
解説
正解は⑴と⑶です。この患者は72歳で、Cockcroft-Gault式によるクレアチニンクリアランスは約40 mL/minと腎機能が低下しています。酸化マグネシウム1日3 gを服用しているため高マグネシウム血症のおそれがあり、「力が入りにくい」という症状は筋力低下の初期症状の可能性があるので、血清マグネシウム値の確認を求めます。プレガバリンは腎排泄型で、腎機能に応じた減量が必要なため、1日300 mgからの減量を提案します。ファモチジンとシタグリプチンは腎機能に合わせた用量です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成