我が国の医療保険制度では、保険で認められている診療に加えて、薬価基準に収載されて…
81 歳男性。以前、ダラツムマブ(遺伝子組換え)の治験に参加していた。この医薬品の製造販売が承認され、薬価収載されるまでの期間に限り、無償提供プログラムがあることを知り、参加することになった。なお、この医薬品の治験では症例数が限られていたことから、製造販売業者が作成した医薬品リスク管理計画(RMP)には、全例を対象にした特定使用成績調査の実施と安全性検討事項としてInfusion reaction、骨髄抑制、感染症が設定されていた。
我が国の医療保険制度では、保険で認められている診療に加えて、薬価基準に収載されていない医薬品を使用すると、いわゆる混合診療となり、すべての医療が保険対象外となるのが原則である。しかし、この無償提供プログラムに参加した患者の場合、ダラツムマブの薬剤料以外の医療費については保険外併用療養費制度によって保険給付の対象になる。この無償提供プログラムは、次のどれに該当するか。1つ選べ。
- ⑴ 評価療養承認後で薬価基準収載前の医薬品の使用は、評価療養に該当します。
- ⑵ 患者申出療養患者申出療養は、未承認薬などを患者の申出に基づいて使用する制度で、本プログラムには当たりません。
- ⑶ 選定療養選定療養は差額ベッドや時間外診療など、患者の選択による快適性などに関するものです。
- ⑷ 未承認薬療養保険外併用療養費制度に「未承認薬療養」という区分はありません。
- ⑸ 適応外療養保険外併用療養費制度に「適応外療養」という区分はありません。
解説
正解は⑴です。保険外併用療養費制度では、保険診療と保険外診療の併用が例外的に認められる場合として、評価療養、患者申出療養、選定療養が定められています。このうち評価療養は、将来の保険導入のための評価を行うもので、医薬品の治験や、承認後で薬価基準に収載されるまでの医薬品の使用などが含まれます。承認後・薬価収載前の無償提供プログラムはこれに当たります。選定療養は差額ベッドなど患者の選択によるもので、未承認薬療養や適応外療養という区分はありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成