処方1 で片頭痛の治療及び予防の目的で処方されている薬物の作用機序として正しいの…
35 歳女性。身長160 cm、体重48 kg。学生時代より重度の花粉症のため、投薬治療を受けていた。1 年ほど前より片頭痛が徐々に強くなり、かかりつけ医を受診して以下の処方1 で治療を受けている。(処方1 )エレトリプタン錠20 mg 1 回1 錠頭痛時 10 回分(10 錠)ロメリジン錠5 mg 1 回1 錠(1 日2 錠)1 日2 回 朝夕食後 28 日分モンテルカスト口腔内崩壊錠10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 就寝前 28 日分
処方1 で片頭痛の治療及び予防の目的で処方されている薬物の作用機序として正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 5-リポキシゲナーゼを阻害して、ロイコトリエンの合成を阻害する。モンテルカストはロイコトリエン受容体拮抗薬で、5-リポキシゲナーゼ阻害薬ではなく、片頭痛の治療目的でもありません。
- ⑵ Na⁺ チャネルを遮断してグルタミン酸の遊離を抑制する。Na⁺チャネル遮断によるグルタミン酸遊離抑制は処方中の薬物の作用ではありません。
- ⑶ Ca²⁺ チャネルを遮断して頭蓋血管を拡張する。ロメリジンはCa²⁺チャネルを遮断して脳血管の収縮を抑え、片頭痛を予防します。
- ⑷ セロトニン5-HT1D 受容体を刺激して三叉神経からのカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)の遊離を抑制する。エレトリプタンは5-HT1D受容体を刺激して、三叉神経からのCGRPの遊離を抑制します。
- ⑸ シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)を阻害して、プロスタグランジンの生合成を抑制する。COX-1阻害はNSAIDsの作用で、処方1にはNSAIDsは含まれていません。
解説
正解は⑶と⑷です。片頭痛の治療と予防の目的で処方されているのは、エレトリプタンとロメリジンです。エレトリプタンはトリプタン系薬で、5-HT1B受容体の刺激で拡張した頭蓋血管を収縮させ、5-HT1D受容体の刺激で三叉神経からのCGRPなどの遊離を抑えます。ロメリジンはCa²⁺チャネル遮断薬で、脳血管の収縮を抑えて脳血流を保ち、片頭痛を予防します。モンテルカストは花粉症に対するロイコトリエン受容体拮抗薬です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成