白血病細胞の分化を誘導し、急性前骨髄球性白血病の寛解導入療法に用いられるのはどれ…
白血病細胞の分化を誘導し、急性前骨髄球性白血病の寛解導入療法に用いられるのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ イマチニブイマチニブはBCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬で、慢性骨髄性白血病などに用います。分化誘導薬ではありません。
- ⑵ シクロスポリンシクロスポリンはカルシニューリン阻害による免疫抑制薬で、白血病の分化誘導には用いません。
- ⑶ シクロホスファミドシクロホスファミドはアルキル化薬で、DNAを障害して殺細胞作用を示し、分化は誘導しません。
- ⑷ トレチノインPML-RARαに作用して分化の停止を解除し、白血病細胞を成熟させる分化誘導薬で、APLの寛解導入に用います。
- ⑸ メトトレキサートメトトレキサートは葉酸代謝拮抗薬で、DNA合成を阻害する殺細胞性の薬です。
解説
正解は⑷です。急性前骨髄球性白血病(APL)では、染色体転座t(15;17)によりPML-RARα融合遺伝子ができ、前骨髄球の分化が止まっています。トレチノイン(全トランス型レチノイン酸)はこの融合タンパク質に作用して分化の停止を解除し、白血病細胞を成熟した顆粒球へ分化させます。この分化誘導療法はAPLの寛解導入療法として用いられ、分化症候群に注意が必要です。他の選択肢には分化を誘導する作用はありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成