洞調律で安静時の心拍数が多い慢性心不全の65歳の男性に、イバブラジンが追加された…
洞調律で安静時の心拍数が多い慢性心不全の65歳の男性に、イバブラジンが追加された。この薬の作用として、正しいのはどれか。
- ⑴ 洞結節で拡張期の脱分極を担うチャネルを阻害し、心拍数を下げる。イバブラジンは洞結節の過分極で開くチャネルを阻害し、心拍数を選択的に下げます。
- ⑵ 心筋のカリウムチャネルを遮断して活動電位を延ばし、不応期を長くする。これはアミオダロンなどの抗不整脈薬の作用です。
- ⑶ 房室結節のカルシウムチャネルを遮断し、房室の伝導を遅らせて心拍数を下げる。これはベラパミルなどの非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬の作用です。
- ⑷ 心筋のβ1受容体を遮断し、心拍数とともに心筋の収縮力も弱める。これはβ遮断薬の作用です。イバブラジンは収縮力に影響しにくい点が特徴です。
- ⑸ 心筋のナトリウム・カリウムATPアーゼを阻害し、収縮力を強めて心拍数を下げる。これはジゴキシンの作用です。
解説
正解は、洞結節のペースメーカー電流をつくるチャネルを阻害し、収縮力を変えずに心拍数を下げるというものです。イバブラジンは、洞結節で過分極によって開くチャネルの電流を抑え、拡張期の脱分極を緩やかにして心拍数を下げます。心筋の収縮力や血圧への影響が小さいため、β遮断薬を使っても心拍数が下がりきらない慢性心不全の患者に用いられます。洞調律であることが使用の前提になります。
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