毎年春にアレルギー性結膜炎を起こす20歳の女性に、花粉が飛び始める前からクロモグ…
毎年春にアレルギー性結膜炎を起こす20歳の女性に、花粉が飛び始める前からクロモグリク酸ナトリウムの点眼を始めるよう説明した。この薬の作用として、正しいのはどれか。
- ⑴ ヒスタミンH1受容体を遮断し、すでに出たヒスタミンの作用を打ち消す。これは抗ヒスタミン薬の作用で、クロモグリク酸の主な作用ではありません。
- ⑵ 糖質コルチコイド受容体に結合し、炎症に関わる遺伝子の転写を抑える。これは副腎皮質ステロイドの作用です。
- ⑶ 肥満細胞からのヒスタミンなどの化学伝達物質の遊離を抑える。クロモグリク酸は肥満細胞の膜を安定化させ、化学伝達物質が遊離するのを抑えます。
- ⑷ 免疫グロブリンEに結合する抗体として働き、肥満細胞への結合を妨げる。これは抗免疫グロブリンE抗体の作用で、注射で用いる薬です。
- ⑸ 結膜の血管のα1受容体を刺激し、血管を収縮させて充血を取る。これは血管収縮薬の作用で、充血を一時的に取るためのものです。
解説
正解は、肥満細胞からのヒスタミンなどの化学伝達物質の遊離を抑えるというものです。クロモグリク酸ナトリウムは肥満細胞の膜を安定化し、抗原が結合したときの化学伝達物質の遊離を防ぎます。すでに遊離したヒスタミンを打ち消す作用はないため、効果が十分に出るまでに時間がかかり、花粉の飛散が始まる前から使い始めることが勧められます。抗ヒスタミン薬やステロイドとは作用の仕組みが異なります。
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