28歳の男性。頭部の外傷のあとに口の渇きと1日5 Lを超える多尿が続き、中枢性尿…
28歳の男性。頭部の外傷のあとに口の渇きと1日5 Lを超える多尿が続き、中枢性尿崩症と診断された。デスモプレシンの口腔内崩壊錠が処方された。デスモプレシンの作用のしくみとして、正しいのはどれか。
- ⑴ 鉱質コルチコイド受容体を刺激し、ナトリウムとともに水の再吸収を増やす。鉱質コルチコイド受容体を刺激するのはフルドロコルチゾンで、尿崩症の治療薬ではありません。
- ⑵ 腎臓の集合管のバソプレシンV2受容体を刺激し、水の再吸収を増やして尿量を減らす。デスモプレシンはV2受容体に選択的な作動薬で、アクアポリン2を管腔側の膜に移動させて水の再吸収を高めます。
- ⑶ 遠位尿細管のナトリウム・塩化物共輸送体を阻害し、循環血液量を減らして尿量を減らす。この作用はチアジド系利尿薬のもので、腎性尿崩症に用いられることがあります。
- ⑷ 下垂体後葉に作用し、体内でのバソプレシンの分泌そのものを増やす。デスモプレシンはバソプレシンの誘導体で、受容体に直接作用し、分泌を促すものではありません。
- ⑸ 血管平滑筋のバソプレシンV1a受容体を強く刺激し、血管を収縮させて尿量を減らす。デスモプレシンはV1a受容体への作用が弱く、昇圧作用はほとんどありません。
解説
正解は⑵です。デスモプレシンはバソプレシンの誘導体で、腎臓の集合管にあるV2受容体を選択的に刺激します。その結果、水チャネルのアクアポリン2が管腔側の膜へ移動し、水の再吸収が増えて尿量が減ります。血管のV1a受容体への作用は弱いため、昇圧作用はほとんどありません。水分をとりすぎると低ナトリウム血症を起こすことがあるため、飲水量の目安を守るよう説明します。
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