がんの種類によって、発症にかかわる遺伝子の異常や、治療に用いる薬が異なる。悪性腫…
がんの種類によって、発症にかかわる遺伝子の異常や、治療に用いる薬が異なる。悪性腫瘍の病態と薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 肺がんのうち小細胞がんは、進行がゆっくりで転移しにくいため、手術が治療の中心となる。小細胞がんは増殖が速く早期に転移しやすいため、化学療法や放射線療法が治療の中心です。
- ⑵ 大腸がんの多くは、正常な粘膜から腺腫の段階を経ずに、いきなりがんとして発生する。大腸がんの多くは、遺伝子の異常が積み重なって腺腫からがんへと進む過程をたどります。
- ⑶ 前立腺がんの多くはエストロゲンで増殖するため、エストロゲン受容体の遮断薬を中心に用いる。前立腺がんの多くは男性ホルモンで増殖するため、アンドロゲンの作用を抑える内分泌療法を行います。
- ⑷ 慢性骨髄性白血病では、染色体の転座でできたBCR-ABL融合遺伝子が細胞を増殖させる。フィラデルフィア染色体上の融合遺伝子がつくるチロシンキナーゼが働き続け、イマチニブなどがこれを阻害します。
- ⑸ HER2たんぱく質が過剰に発現した乳がんには、これに結合するトラスツズマブが用いられる。トラスツズマブはHER2に結合する抗体医薬品で、HER2陽性の乳がんや胃がんに用いられます。
解説
正しいのは、慢性骨髄性白血病の融合遺伝子と、HER2陽性乳がんの治療についての記述です。がんの中には特定の遺伝子異常が増殖を担っているものがあり、その分子を標的とする薬が用いられます。小細胞肺がんは進行が速く化学療法が中心で、大腸がんの多くは腺腫を経て発生します。前立腺がんは男性ホルモンに依存して増えるため、アンドロゲンの作用を抑える治療を行います。
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