ある薬物を持続的に投与し、血漿中濃度が2 μg/mLで一定になったとき、尿中への…
ある薬物を持続的に投与し、血漿中濃度が2 μg/mLで一定になったとき、尿中への未変化体の排泄速度は0.24 mg/分であった。この患者の糸球体ろ過速度は120 mL/分、薬物の血漿中非結合形分率は0.5である。この薬物の腎排泄について正しいのはどれか。
- ⑴ 腎クリアランスは60 mL/分で、尿細管での再吸収が排泄を減らしている。排泄速度を血漿中濃度で割ると120 mL/分になり、60 mL/分ではありません。
- ⑵ 腎クリアランスは120 mL/分で、尿細管での分泌が排泄に加わっている。腎クリアランスがろ過だけで除ける60 mL/分を上回るので、尿細管での分泌が関与しています。
- ⑶ 腎クリアランスは120 mL/分で、ろ過された分がそのまま尿へ出たと説明できる。ろ過で除かれる量は非結合形分率と糸球体ろ過速度の積の60 mL/分にとどまり、120 mL/分を説明できません。
- ⑷ 腎クリアランスは0.12 mL/分で、腎臓からはほとんど排泄されていない。濃度の単位をそろえずに計算した値です。μg/mLをmg/mLに直して計算します。
- ⑸ 腎クリアランスは240 mL/分で、尿細管での分泌が排泄に加わっている。排泄速度0.24 mg/分を濃度0.002 mg/mLで割ると120 mL/分で、240 mL/分ではありません。
解説
正しいのは、腎クリアランスが120 mL/分で、尿細管での分泌が加わっているという記述です。腎クリアランスは尿中排泄速度を血漿中濃度で割って求め、2 μg/mLは0.002 mg/mLなので、0.24÷0.002で120 mL/分です。糸球体でろ過されるのは非結合形だけなので、ろ過によるクリアランスは0.5×120で60 mL/分です。実際の値がこれを上回るので分泌が、下回るなら再吸収が関与していると判断します。
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