65歳の女性。夜に暗い部屋で過ごしていたところ、急に片眼の激しい痛み、頭痛、吐き…
65歳の女性。夜に暗い部屋で過ごしていたところ、急に片眼の激しい痛み、頭痛、吐き気が起こり、見え方もかすんだ。眼は充血し、眼圧が著しく高かった。この疾患について正しいのはどれか。
- ⑴ 散瞳作用のある抗コリン薬の点眼で、発作を速やかに解除できる。散瞳すると隅角がさらに狭くなり、発作を悪化させます。治療には縮瞳薬が用いられます。
- ⑵ 網膜の細い血管が傷つき、新しくできた血管から出血が起こる。これは糖尿病網膜症の進行した状態の特徴で、急な眼圧の上昇とは別の病態です。
- ⑶ 眼の隅角がふさがって房水が流れ出せず、眼圧が急激に上がる。急性閉塞隅角緑内障の発作で、暗所での散瞳がきっかけとなり隅角が閉じます。
- ⑷ 細菌の感染で結膜に炎症が起こり、目やにと充血が出てくる。これは細菌性結膜炎の特徴で、眼圧は上がらず、強い頭痛や視力の低下も伴いません。
- ⑸ 水晶体が年齢とともに白く濁り、視力がゆっくり低下していく。これは白内障の特徴で、急な眼痛や眼圧の上昇は起こりません。
解説
正しいのは、眼の隅角がふさがって房水が流れ出せず、眼圧が急激に上がるという記述で、急性閉塞隅角緑内障の発作が考えられます。もともと隅角が狭い人で、暗い場所や薬による散瞳をきっかけに虹彩が隅角をふさぐと、房水の出口が閉じて眼圧が急上昇します。放置すると短時間で失明に至るため緊急の治療が必要で、縮瞳薬の点眼や高浸透圧薬の点滴を行います。抗コリン作用をもつ薬には注意が必要です。
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