給食施設で、前日に大鍋で大量に調理したカレーを鍋のまま室温でゆっくり冷まし、翌日…
給食施設で、前日に大鍋で大量に調理したカレーを鍋のまま室温でゆっくり冷まし、翌日に再加熱して提供した。喫食後6〜18時間ほどで、多くの人に腹痛と水様性の下痢が出た。原因菌の性質として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 好塩性で、魚介類を真水で洗わずに調理すると増えやすい。これは腸炎ビブリオの性質で、主に夏季の魚介類の生食で起こります。
- ⑵ 偏性嫌気性で芽胞をつくり、加熱後にゆっくり冷める間に増える。ウエルシュ菌の芽胞は加熱に耐え、酸素の少ない鍋の底で冷める間に発芽して増殖します。
- ⑶ 鶏肉の加熱不足で感染し、発症までに2〜7日ほどかかる。これはカンピロバクターの特徴で、潜伏期間が長い点も合いません。
- ⑷ 耐熱性の嘔吐毒を食品中でつくり、主に米飯やめん類で起こる。これはセレウス菌の嘔吐型で、症状は嘔吐が中心で潜伏時間も短くなります。
- ⑸ 密封された容器の中で神経毒をつくり、まひの症状を起こす。これはボツリヌス菌の特徴で、下痢ではなく神経症状が主になります。
解説
原因菌の性質として適切なのは、偏性嫌気性で芽胞をつくり、加熱後に冷める間に増えるという記述で、ウエルシュ菌が考えられます。大鍋の煮込み料理は加熱で酸素が追い出され、芽胞は加熱でも生き残ります。室温でゆっくり冷める間に発芽・増殖し、腸管内で毒素を出して腹痛と下痢を起こします。予防には、調理後は小分けにして速やかに冷却し、再加熱は十分に行うことが大切です。
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