この患者のMRI(別冊No. 12)を別に示す。診断はどれか。
次の文を読み74、75 の問いに答えよ。58 歳の男性。数か月前から日常視の複視、増悪する動悸、発汗過多、体重減少を自覚したため来院した。
この患者のMRI(別冊No. 12)を別に示す。診断はどれか。
- ⑴ 甲状腺眼症甲状腺機能亢進症状と複視、MRIでの外眼筋腫大は甲状腺眼症に典型的です。
- ⑵ 重症筋無力症重症筋無力症ではMRIで外眼筋の腫大はみられません。
- ⑶ 動眼神経上枝麻痺動眼神経上枝麻痺では外眼筋の腫大はみられず、上転障害と眼瞼下垂を示します。
- ⑷ 慢性進行性外眼筋麻痺慢性進行性外眼筋麻痺では外眼筋は萎縮し、腫大しません。
- ⑸ Sagging eye syndromesagging eye syndromeは眼窩プリーの変性で、外眼筋の腫大はみられません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。動悸、発汗過多、体重減少は甲状腺機能亢進症(Basedow病)の症状で、数か月続く日常視の複視を伴うことから、甲状腺眼症が考えられます。MRIでは下直筋や内直筋などの外眼筋の筋腹の腫大がみられ、これが眼球運動制限や複視の原因になります。重症筋無力症、動眼神経上枝麻痺、慢性進行性外眼筋麻痺、sagging eye syndromeでは外眼筋の腫大はみられません。STIR像で炎症の活動性も評価できます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-10.html)を加工して作成