来院時の9 方向眼位写真(別冊No. 11)を別に示す。疾患の鑑別に有用でない検…
次の文を読み74、75 の問いに答えよ。58 歳の男性。数か月前から日常視の複視、増悪する動悸、発汗過多、体重減少を自覚したため来院した。
来院時の9 方向眼位写真(別冊No. 11)を別に示す。疾患の鑑別に有用でない検査はどれか。
- ⑴ 牽引試験甲状腺眼症の機械的制限を検出でき、鑑別に有用です。
- ⑵ 大型弱視鏡斜視角は測定できますが、甲状腺眼症と重症筋無力症の鑑別には有用ではありません。
- ⑶ アイステスト冷却で眼瞼下垂が改善すれば重症筋無力症を示唆し、鑑別に有用です。
- ⑷ 外眼筋筋電図神経筋接合部の障害を評価でき、鑑別に有用です。
- ⑸ テンシロン試験抗コリンエステラーゼ薬で症状が改善すれば重症筋無力症を示唆します。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。動悸、発汗過多、体重減少といった甲状腺機能亢進症の症状に複視を伴うことから、甲状腺眼症と、甲状腺疾患に合併しやすい重症筋無力症の鑑別が重要です。牽引試験は甲状腺眼症の外眼筋の線維化による機械的制限を、アイステストとテンシロン試験は重症筋無力症を、外眼筋筋電図は神経筋接合部の障害を評価でき、鑑別に有用です。大型弱視鏡は斜視角の測定には役立ちますが、両疾患の鑑別には有用ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-10.html)を加工して作成