28 歳の男性。1か月以上持続する難治性の充血を主訴に来院。搔痒感と眼脂はなく右…
28 歳の男性。1か月以上持続する難治性の充血を主訴に来院。搔痒感と眼脂はなく右方視時に複視を訴える。視力は両眼とも1.2(矯正不能)。瞳孔径は半暗室において正円左右同大で4mm。眼圧は右眼28 mmHg、左眼14 mmHg。正面写真(別冊No. 7)を別に示す。この患者にみられるのはどれか。
- ⑴ 前房蓄膿前房蓄膿は重い眼内炎症で起こり、本例の経過とは合いません。
- ⑵ 硝子体出血硝子体出血は視力低下を起こすため、視力1.2の本例とは合いません。
- ⑶ 隅角血管新生隅角血管新生は網膜虚血に伴うもので、本例の特徴ではありません。
- ⑷ 視神経乳頭陥凹視神経乳頭陥凹は長期の緑内障で生じ、1か月の経過とは合いません。
- ⑸ 拍動性眼球突出海綿静脈洞への動脈血の流入により拍動性眼球突出がみられます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。若年男性の片眼の難治性充血で、痒みや眼脂がなく、患眼の眼圧上昇と外転障害による複視を伴う経過は、内頸動脈海綿静脈洞瘻が考えられます。海綿静脈洞に動脈血が流れ込み、上眼静脈の圧が上がるため、強膜上の血管が蛇行・怒張したコークスクリュー状の充血、眼圧上昇、外転神経麻痺、拍動性の眼球突出、血管雑音がみられます。前房蓄膿、硝子体出血、隅角血管新生、視神経乳頭陥凹は本例の経過とは合いません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-10.html)を加工して作成