55 歳の男性。両眼の視力低下を主訴に来院した。視力は右0.3(0.4×-1.5…
55 歳の男性。両眼の視力低下を主訴に来院した。視力は右0.3(0.4×-1.50 D ○ cyl-0.75 D 90°)、左0.3(0.4×-1.50 D ○ cyl-0.50 D 90°)であった。30 年前からぶどう膜炎の診断で治療を受けていたが、寛解と増悪を繰り返している。眼外傷や内眼手術の既往はない。眼底写真(別冊No. 5)を別に示す。考えられる疾患はどれか。
- ⑴ Behçet 病Behçet病は発作性の網膜血管炎が特徴で、夕焼け状眼底はみられません。
- ⑵ 交感性眼炎交感性眼炎は眼外傷や内眼手術の既往が前提で、本例には当てはまりません。
- ⑶ 感染性眼内炎感染性眼内炎は急性の経過で、30年続くぶどう膜炎ではありません。
- ⑷ サルコイドーシスサルコイドーシスは網膜静脈周囲炎や結節が特徴で、夕焼け状眼底はみられません。
- ⑸ Vogt-小柳-原田病慢性に再発を繰り返し、夕焼け状眼底を呈する疾患です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。眼底写真は確認できませんが、30年にわたり寛解と増悪を繰り返す両眼のぶどう膜炎で、眼外傷や内眼手術の既往がないことから、慢性期のVogt-小柳-原田病が考えられます。慢性期には脈絡膜のメラノサイトが失われて眼底が赤く見える夕焼け状眼底となり、網脈絡膜の萎縮斑がみられます。交感性眼炎は眼外傷や手術が前提で、Behçet病は網膜血管炎、サルコイドーシスは網膜静脈周囲炎や結節が特徴です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-10.html)を加工して作成